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第163話

ラカリの視点

さて、何を言えばいいのかしら?ダリウスは、正直言って、あの息を呑むような体験を表現する適切な言葉が見つからないわ...それはもう、完全に素晴らしかった。

「それについて空想してる?」

「随分と自信家ね?」

彼は笑った。

「自信過剰じゃないよ、単に質問しただけさ」

私は微笑んだ。

「まあいいけど、知りたいなら教えてあげる。空想じゃなくて、思い返してただけよ」

「そういう効果があるんだ」

「過去の『お遊び』の話は持ち出さないでよ」

「考えてもなかったよ」

「ふーん、そうね。でも、これで番になったけど、何が変わるの?親に聞いたことなかったわ」

「そうだな、君の痛みを...