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第149話

ラカリの視点

私は部屋から出る時、緊張感を抱いていた。今日は学校が始まる日だ。以前にも学校に通ったことはあるけど、今は幼稚園の初日を迎える小さな女の子のような気分、いや、それ以上かもしれない。

階段を降りながら、一歩一歩でさらに緊張が高まっていった。まだ家を出てもいないのに、すでに胃の中で蝶が舞っているような感覚だった。

「ラカリ、大丈夫?」

私は床から顔を上げると、ダリウスの鋭い青い目と目が合い、緊張のほとんどが和らいだ。

「ちょっと緊張してるだけ」

彼は私に近づいて腰に手を回した。

「心配しないで、一日中そばにいるよ。でも今警告しておくけど、僕はかなり人気者だから、女の子たち...