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第728章フィルター

それが良いことではなく、ダイアナの自分への愛情を食い潰しかねないことはカスピアンにも分かっていた。だが、どうしても抑えられない感情というものはある。

「じゃあ、今夜にしましょう」ダイアナは少し悪戯っぽく美しい瞳を瞬かせた。「こうすれば、あなたは私のもの。何があっても、絶対に離れないから」

カスピアンの目が揺らめいた。

ダイアナはさらに畳みかける。「どう?」

「それは、約束?」カスピアンは少し間を置いて尋ねた。

ダイアナは頷く。「ええ」

しばらく考えた後、カスピアンは同意した。「わかった」

ダイアナは少し呆気に取られたようだった。彼が同意するとは、まったく思っていなかったらしい。

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