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第717話ダイアナはカスピ海が本気で好き

電話を終えたダイアナは、チャールズの元へ戻った。

彼女が到着したのは、十一時近くだった。

しかし、そんな遅い時間にもかかわらず、チャールズはリビングで彼女を待っていた。彼女が戻って来たのを見ると、彼はあらかじめ用意しておいた夜食をキッチンから運んできた。

「どうしてまだ寝ていないの?」ダイアナは少し驚いた様子だった。

帰り道、ダイアナは遅くなることをチャールズに伝え、先に休むよう言っておいたのだ。彼は年長者であり、若者のように夜更かしをするのは体にこたえるだろう。

「君がどうやってカスピアンを射止めたのか、まだ聞いていないからな。眠れるわけがないだろう?」チャールズは彼女の前に夜食を...