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第712章「本当の彼に立ち向かえる？」

ダイアナが、カスピアンが苦心して保ってきた障壁を打ち砕いてしまえば、その後のすべてが収拾のつかない事態に陥るだろう。

「カスピアンのこと、人としてどう思う？」物思いにふけっていたダイアナが、不意に尋ねた。

ルイスは少し間を置いてから、自身の理解に基づき答えた。「なかなかいい奴だと思う」

ダイアナは驚いた。「なかなかいい奴ですって？」

「ああ」ルイスは認めた。

当初、ルイスは確かにカスピアンがダイアナと付き合うことに大反対だった。しかし、カスピアンの置かれた状況や、彼が最初に姿を消した理由を知ってからは、心の底では彼が優しい人間なのだと感じるようになっていた。

カスピアンは、ダイアナ...