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第654話どの時代も、私はその時代のあなただけを愛していました

「何を考えているんだ?」ベンジャミンはダフネの少し肉付きのいい腰をつまんだ。もう少し体重が増えてもいいかもしれない、と思いながら。「ずいぶん物思いに沈んでいるじゃないか」

ダフネは正直に話した。「もしあなたが私と離婚したらどうなるだろうって考えてたの」

彼女には、ベンジャミンが自分のどこに惹かれているのか、まだよくわからなかった。ベンジャミンの性格からして、自分のことを好きになるはずがないと、いつも感じていた。

「俺と離婚したいのか?」ベンジャミンは少し力を込めた。

「ううん」ダフネはすぐに否定し、自分の心配事を打ち明けた。「ここ数年、私が昔ほどガツガツしてないって気づいてない? あな...