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522話

「すごく悪いことしちゃった」とダイアナは言った。目は輝きながらも動揺していた。誕生日は彼女にとって大切なことだった。「もしロンの誕生日だって知っていたら、絶対に戻ってきて一緒にお祝いしたのに」

ロンの誕生日を祝うことに勝るものはなかった。

「遅れてでもロンの誕生日パーティーをしない?」とダイアナは提案した。

「いや、必要ないよ」とルイは肩をすくめた。誕生日は彼の好きなものではなかった。「来年やればいい」

「同じじゃないわ。来年は6歳になるけど、今年は5歳になるのよ」ダイアナはますます罪悪感を感じていた。彼女は可愛らしく振る舞い始め、ルイを抱きしめた。「お願い」

ルイはただ唇を引き締め...