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455話

ベンジャミンはそれを受け入れず、彼女をさっと抱き上げて中に運んだ。

ダフネは板のように硬直し、恐怖で頭が真っ白になっていた。

「なんでそんなに怯えてるの?」ベンジャミンは目に笑みを浮かべながら冗談めかして言った。「たとえ君が僕に気があっても、僕のOKが必要だよ」

彼の言い方は、まるで彼女が彼に飛びつきたくてたまらないかのように聞こえた。

「洗って早く寝なよ」ベンジャミンは冗談を止めて言った。彼は彼女が恥ずかしがり屋だと知っていた。「明日は出かけて楽しもう」

「明日は予定があるの」

「じゃあ明後日」

「その日も忙しいわ」

「ダフネ」

「なに?」

「少し僕を避けてるんじゃないか...