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437話

「なぜ止めたの?」デイフニーは心臓が宙返りするのを感じながら尋ねた。

ベンジャミンは彼女をもっと近くに引き寄せて尋ねた。「どう思う?」

デイフニーは黙っていた。もし分かっていたら、彼女は尋ねなかっただろう。

「避妊具がない」ベンジャミンはかすれた声で言った。彼の黒い瞳は欲望で燃えていた。「リスクは冒せない」

デイフニーは沈黙を保った。彼女はいつもこのことを心配していた。彼が気にするのではないかと恐れていた。

「今は安全日よ」彼女は感情が理性を上回り、思わず口走った。

通常、彼女はそんなことは言わない。安全日であっても、それは絶対的なものではない。

しかし今、彼女の頭の中にはただ一...