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11話

アルテミス

ブルーと私は二人とも息を切らしている。

今言ってしまったことに気づいたのは遅すぎた。自分がこんな風に制御を失ったことが嫌だ。実際、言っている時は考えていなかった。口が勝手に言葉を吐き出してしまった。くそっ。

そして彼女の前では自分を抑えられないらしく、私の目は彼女の体を下から上まで見て、まだ見ていなかった細部を全て取り入れる。彼女にぶつかった時、彼女はだぶだぶのスウェットシャツとゆるいジーンズを着ていた。どういうわけかアビゲイルは彼女にほぼぴったりの服を買ってきて、その下に隠れている体のことがよく分かるようになっている。

「その服、君には似合わない」と思わず言ってし...