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12話

「イーサン」

俺の胸と脚は、トレッドミルを走っているうちに燃えるように熱くなっていた。すでに5キロは走ったが、2時間近くも運動を続けているというのに、何の効果もないようだった。

何をやっても効果がない。何度自分を慰めても、まだピリピリとした緊張感が消えなかった。一晩中ろくに眠れず、興奮し、あの体が自分に触れた感触と彼女の香りを思い出さずにはいられなかった。

また硬くなりそうな気配を感じ、トレッドミルを停止するボタンを押した。くそっ。まだ彼女に触れてもいないのに。この状況を何とかしなければ。

息を切らしながら、ビルのジムを出てエレベーターに乗り込み、自分のアパートに戻った。仕事に行かな...