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596話

ハロルドはこれを見て、列に割り込んだ若い男の肩をポンと叩いた。「おい、列に並んでくれないか？」

彼は丁寧だが毅然としていた。ビーチサンダルを履いた若い男は、イライラした表情で振り向いた。「何だよ？なんで気にすんだよ？」

デジレはハロルドの腕を引っ張り、首を振った。「もういいわ、ハロルド。そんなことで争う価値はないわ」

ハロルドは答えた。「心配するな、俺に任せろ」

彼は若い男の前に立ちはだかった。デジレは少し神経質になり、携帯電話をしっかりと握りしめ、事態が悪化したら911に電話する準備をしていた。

その男は厄介そうに見え、ハロルドが対処できるかどうか確信が持てなかった。

若い男の視...