Read with BonusRead with Bonus

504話

人々の話し声がどんどん大きくなっていった。

チャールズはそこに無表情で立っていた。

オスカーはクリストファーをしっかりと抱きしめ、口には出さなかったが、その目が全てを物語っていた。

彼はここまで来たくなかったが、チャールズが彼を追い詰めたのだ。

「解毒剤をくれ。私はずっとトランキロリアに忠実だった。あなたが私を救ってくれたから、ここにいるんだ。戻りたい」

「チャールズ・スチュワート様!トランキロリアの者をここに置いておくわけにはいきません!」

「チャールズ・スチュワート様、どうかお考え直しください!」

これはチャールズの周りにいる高官たちの声だった。

チャールズはオスカーを見つ...