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363話

オスカーは「はい」と答えた。

パールはしばらく呆然としていた。

彼女には信じられなかった。彼女が憧れていたヒーロー、マギーは偽物だったのだ。

では、オスカーとの関係は単なる幻想だったの?

彼女はオスカーと一緒にいるためにマギーを追いかけてきたのに、彼は記憶の混乱のせいだと言った。彼女にとってそれは受け入れがたいことだった。

世界が崩れ落ちるような気がした。疑いはあったものの、その幻想を壊したくなかった。

オスカーを見つめながら、彼女は深い拒絶感を覚えた。

「ありえない」とパールは主張した。「そんなはずない!」

「どうして記憶の誤りなんてあるの?私ははっきりと覚えているわ。本当に...