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350話

車を追いかけていた人は置いいてけぼりになった。

ヘイリーはバックミラー越しに後部座席のオスカーを見て、彼の状態を心配していた。彼の震えは弱くなっていき、それが彼女をさらに不安にさせた。

彼女は彼の命が尽きようとしていることを恐れていた。

「頑張って、オスカー。しっかりして!もうすぐだから。絶対助けるから、もう少しだけ持ちこたえて!」ヘイリーは彼に聞こえることを願って叫んだ。

彼を死なせるわけにはいかなかった!

この危機を乗り越えさえすれば、彼女は必ず解毒剤を見つけ出すつもりだった。

ヘイリーは森から賑やかな都市へ、そして人里離れた場所へと車を走らせ、ついに廃工場の前で急ブレーキをか...