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348話

オスカーの目が細くなり、彼の視線はより鋭さを増した。

ドナルドは、兵士がヘイリーのために犯罪に走るなんて可笑しいと思ったが、オスカーが彼の腹を蹴ったとき、その嘲笑は消え去った。

ドナルドは腹を押さえながら、ウエストバンドから小型の拳銃を取り出した。

オスカーは本能的に身をかわした。

ドナルドはオスカーを殺そうとしていたわけではなかった。彼はヘイリーに毒を注射しようとしていたのだ。

ドナルドが自分に向かって突進してくるのを見て、ヘイリーはパニックに陥った。

「危ない!」オスカーは横から飛びかかり、ドナルドに体当たりした。

ドナルドは針を引っ込める時間がなく、それはオスカーの肩に突き...