Read with BonusRead with Bonus

2382話

「あの…」ニアはゼインがこの問題に気付くかどうか尋ねたくなかった。彼女は冷静にゼインの手から髪の毛の束を取り、バッグに戻した。「これ、変えたいの。友達に持って行って見てもらおうと思って」

「どの友達？」ゼインは彼女が病院で働いていた時によく一緒に歩いていた看護師のことを思い出した。「シエラという看護師？」

「ええ、そうよ…」ニアはそうとしか答えられなかった。結局、彼女には友達がほとんどいなかったのだから。

「ねえ、本当に嫉妬するよ」ゼインはため息をついた。「君は僕と結婚すると言ったのに、マックスウェルのほうを僕より大事にしてるじゃないか」

「それっていいことじゃない？あなたの息子に優し...