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第477話サラ:息子を傷つける者は誰でも死なせたい 1

私立病院の個室で、ニコラスとヘスティアはアイザックのベッドのそばに座り、互いに目を合わせようとしなかった。夫婦でありながら、まるで他人同士のようだった。

幼いアイザックはベッドの上で苦しそうに身じろぎし、額には汗が玉のように浮かび、途切れ途切れの眠りの中で「ママ……パパ……」と呟いていた。

その苦しむ様子を見て、ヘスティアの胸は痛んだ。

「あの子がどうして病気になったかなんて、もう議論するつもりはないわ」ヘスティアは夫に言った。「ただ一つだけ約束してほしいの。私たちの家族の中に適合者が見つからなかったら、サラとジェイコブ――それに彼女が身ごもっている赤ちゃんにもお願いする。他のことはどう...