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第605話秘密の共謀 (1)

その時、秘書がドアをノックして告げた。「ケリー様、奥様と息子さんがお見えです」

ジェームズは少し驚いた。アイザックが来たと聞き、自らドアを開けに行った。

今日、ローズがアイザックを連れてくるとは思ってもみなかったのだ。

しかも、アイザックの顔色は以前よりずっと良く見えた。

「パパ」

アイザックは無邪気な瞳で彼を見上げた。「今夜、家族みんなで映画に行けないかな? フライドチキンとフライドポテトも食べたいんだ」

ジェームズの表情が険しくなった。「アイザック、医者からはそういうものを食べてはいけないと言われているだろう。もっと休んで、運動は控えるように、ともな」

アイザックは未熟児とし...