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12話

「どうせ、あなたにはこれは必要ないし、このネグリジェは私にぴったりよ」とローズは言って、髪をひらりとなびかせた。

「他人が捨てた服を拾い集めるのがお好きなら、モリスさん、あなたのセンスは本当に素晴らしいわね」とジェシカは言い、背を向けて部屋を出た。彼女はあの部屋にもう一瞬でも居るのが嫌だった。

二階の廊下は静まり返り、彼女の軽い足音だけが空間に響いていた。

ジェシカは廊下の突き当たりのドアへと歩いた。

ドアを開けると、そこにジェームズがいた!

水滴がジェームズの筋肉質な胸を伝い、タオルの中へと消えていき、その魅惑的な筋肉の輪郭を際立たせていた。

ジェシカはその場で凍りついて、頬が一...