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11話

ジェームズはまったく気にしていなかった。彼とジェシカは名ばかりの夫婦だったから。

それに、もしジェシカが気にするなら、彼女は離婚すればいい。

「ジェシカ、あなた気にしないの?」ローズはジェシカに身を寄せた。

ジェシカはドレスの裾をきつく握りしめた。彼女は屈辱を受けて立ち去り、二人をいつも一緒にさせるつもりはなかった。

彼を手に入れられないのなら、そう簡単に立ち去るつもりもなかった。

彼女は二人の関係における最大の障害になりたかった。

こっそり逢引きすればいいじゃない!

「もちろん、どうぞ。モリスさんには家がないようですから、とりあえず私の家に滞在してもいいですよ」ジェシカは一旦言...