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95話

ヴィンテージ視点:

バーに向かう間ずっと、心臓がドキドキしていた。今夜はクレオパトラにプロポーズして、できればマークする夜だ。ウェストは、なぜか僕の緊張を面白がっている。彼は僕を見るたびに笑っている。ジャズへの彼のプロポーズが待ちきれない。その時は思いっきり笑ってやるつもりだ。彼は僕のような派手なことはしないだろう。リング・ボックスを投げつけるような変わったことをして、「どうだ?」みたいなことを言うんだろうな。時々、本当に彼には我慢ならない。

「何がそんなに面白いんだ、ウェスト」と僕は精神リンクを通して言った。

「お前だよ。音楽越しにお前の心臓の音が聞こえるぜ。兄弟、こんなに緊張...