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60話

クレオ視点:

「お前には私に何をすべきか指図する権利はないわ、ヴィンテージ!そのアルファぶるのはやめて!私は彼に会うって決めたの!」私は叫びながら車から飛び出した。

「誰に向かってそんな口を利いてるつもりだ、クレオパトラ」背後から彼が唸る声が聞こえた。

「あなたよ、あなたが気にしてるのは自分の欲しいものだけじゃない」私は振り向かずに言った。ただ走り続ける、どこへ向かうのかも分からないまま。でも彼から少し距離を置く必要があった。

「俺が欲しいのは、俺のメイトがちゃんと行動することだ。俺のメイトが少しは分別を持って行動することだ」彼が私のすぐ後ろで言った。

私は足が動かなくなるま...