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174話

セス視点:

「もう一回やって、ソル」とダニーが叫ぶ声が聞こえてきた。私が彼の部屋を覗き込むと。

「いいよ、小さなアルファ」と彼女は壁に狼の影絵を作りながら答えた。

「ソルのこと好きだよ。いつか僕のルナになってくれないかな」と彼は笑顔で言う。

「そういうわけにはいかないのよ。狼はみんな運命のつがいが決まっているの。それに、あなたがアルファになる年齢になる頃には、私はおばあさんになっているわよ」と彼女は母親のような口調で笑いながら言った。彼女が彼の布団をきっちりと直し、額にキスするのを見ていた。

「関係ないよ。それでもぼくはソルをルナにしたいんだ」と彼は言った。彼は真剣そうに見えるの...