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82話

ルー

真っ赤な光沢のあるスポーツカーが、道路脇で故障した私の車の横に停まる。縁石に座っていた場所から飛び上がる。すでに20分も遅れていて、私はリースのところへ急がなければならなかった。ジェームズが運転席から出てきて、女性たちが大好きな、あの下着が落ちそうになるような笑みを浮かべる。「やあベイビー、輝く鎧の騎士が到着したよ」

私は目を回し、素早く助手席のドアを開けて後部座席があるか確認した。小さくて、普段ならリースを迎えに行くのに絶対に使わない車だけど、今は仕方ない。ジェームズが車の上から私を見つめる。「何をしてるんだ?」

「リースを迎えに行かなきゃ。後部座席を確認してたの。今からチャイル...