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チャプター 198

マティ:

あたしは息を詰まらせながら、はッと飛び起きた。汗で髪が額に張り付いている。とんでもない悪夢を見たのだ。心臓が肋骨の裏で激しく打ち鳴り、悪夢の残滓が煙のようにまとわりついてくる。部屋の漆黒の闇の中で、それは濃密で方向感覚を狂わせるようだった。胸がパニックで焼けつくようだ。ウルフィーが神経を尖らせている。彼が厳戒態勢でうろついている様子が、頭の中でほとんど映像になりそうだった。その落ち着かなさがあたしの体にも伝染してくる。もう一秒だってここに横たわってはいられない。

掛け布団を蹴飛ばし、ベッドから足を下ろすと、素足が氷のように冷たい床に触れた。充電器からスマートフォンをひった...