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112話

カッシー

この男、ここ2時間も延々と犬の血統について話し続けてるのよ。マジで、誰がこんなに犬の話ばかりできるわけ？母親のセッティングした見合いでこのレストランに来た時から、期待なんてしてなかったわ。今までのこういう顔合わせは全部がっかりだったもの。

でも、ホステスが彼のテーブルに案内してくれた時、そこで待っていたイケメンに少し希望が湧いたの。彼は立ち上がって椅子に座るのを手伝ってくれて、私は見上げながら彼の6フィートの体格に見惚れてしまった。清潔感のあるブロンドヘアとグレーがかった青い目が、引き締まったあごのラインに完璧に映えていた。テーラーメイドのスーツは富を物語っていたけど、彼はアルファ...