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秘密の島

ステラは携帯電話を手に、数秒ためらった末にタヤの番号をダイヤルした。彼女が覚えているのは、タヤの電話番号だけだった。

一晩中眠らずにリビングに座っていたタヤは、突然かかってきた見知らぬ番号からの電話に出て、心臓が激しく高鳴った。受話器の向こうからステラの声が聞こえてきて、ようやく安堵のため息をつくことができた。

「どこにいるの?大丈夫なの?エリックに何かされなかった?!」

矢継ぎ早の心配と安否の確認に、ステラの心は温かくなった。タヤに無事を伝えて安心させた後、彼女はエリックを見上げ、彼の合図を受けてゆっくりと話し始めた。

「もう私たちを探さないでください。エリックと私はこの島で一ヶ月過ごしてか...