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ハートが認めないこと

彼がかつてクズだったことは認める。だが、ハーパーに出会うまで、浮気をしたこともなければ、誰かを本気で好きになったこともなかった。

いや、あの頃は、自分がハーパーを好きだということすら自覚していなかった。だから、ただ彼女を弄んでいたにすぎない。

まさか別れてからというもの、彼女のことが頭から離れず、会いたくてたまらなくなるなんて、誰が思っただろうか。彼女を、好きになってしまったからだ!

だが、その時にはもう手遅れだった。レッテルを貼られ、あらぬ噂を立てられ、どれだけ説明してもハーパーは信じてくれない。どうすればよかったというのか。

「彼女があなたを信じていないんじゃなくて、恐怖なのよ。もしあな...