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ア・ホーム・フォー・グレイス

「ターヤおばちゃん、いつ赤ちゃん産むの?」

会話が弾むうち、話題は仔犬ちゃんのことへと移っていった。

「心配しないで、きっとそうなるわ」

グレースは頷き、慰めを求めるようにターヤの腕の中にすり寄った。

抱き合う二人を見て、グリフォンは微笑んだ。

実際、彼がいれば何も心配することはなかったのだ。

仔犬ちゃんの親権争いは、法廷で審理される予定だった。

アンソニーが万全の準備を整え、相手方の弁護士をうまく威圧したのだ。

本来、ジョスリンが最有力候補として親権を得る可能性は高かった。だがアンソニーは、ジョスリンが息子の妻(ロザリー)を家に迎え入れるのを拒んだこと、そして故人の遺言を盾に、ジョスリンが...