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23話

かつて、サイラスの保護があれば、誰も私に近づく勇気はなかった。

しかし今、彼がいなくなった以上、自分を守るのは私の責任だった。

ハーパーの言葉に、私の心は温かくなり、目に涙が浮かんだ。

ハーパーが私の涙を見てさらに心配するのが怖かったので、すぐに「わかった」と返事をして、彼女に式を続けるよう促した。

指輪の交換とレセプションでのシャンパン開封の後、つがい結成式は終わりに近づいていた。儀式の残りの部分は今夜、満月の下で、ダミアンとハーパー、そして彼らの狼だけで行われることになっていた。

ハーパーとダムヤンが全ての来客と交流し、つがいの幸せに満ちた笑顔を浮かべているのを見て、今日が彼らに...