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19話

エマ視点

私はまだ震えていた。彼の唇が私の唇に、彼の手が私の体に触れた感覚がまだ残っていた。女神よ、彼に永遠にキスされ、触れられていたかった。あんなに素晴らしい感覚は他にないだろう。

テーブルに座ると、アンドリューが疑わしげに私を見ているのが分かった。私は彼に小さな微笑みを返した。

テーブルを見回すと、シエナが私を睨みつけていた。外で私たちがしたことを、みんなが知っているんじゃないかと思えてならなかった。

落ち着くために深呼吸した。誰も知らない。私が馬鹿げたことを考えているだけだ。

私の視線は見たことのない一対の茶色い目に止まった。それは大柄な男性のもので、すぐにアルファ・ドレイクだ...