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144話

アレクサンダー

一日中フィオナのことが頭から離れなかった。

部隊を率いて行軍訓練に出たが、ハイキング中ずっと彼女のことを考えていた。

朝の活動のことだけじゃない、確かにそれも何度も思い出してしまうのだが。それだけでなく…

彼女と過ごした数ヶ月の間に、俺は変わった。この件について何時間も考えた末、自分でもそれを認めるのは意外と簡単だった。

フィオナは俺たちの関係に何を求めるかという考えを変えさせた。そして人生に何を求めるかということも。

未来を思い描くとき、いつも自分はひとりだった。冷静沈着で、王国の偉大さのために統治することだけに集中し、恐れられ、凶暴な戦士王として歴史に名を残す。

だ...