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第760話カシウスの自己愛情

ダイニングルームにて。

カシウスはふとカトラリーを置いた。

もう、食事が喉を通らなかったのだ。

これ以上食べたところで、何の味もしないだろう。

カシウスがあまり食事に手をつけていないのを見て、使用人がすぐに声をかけた。「ブラックバーン様、ほんの少ししか召し上がっていらっしゃいませんが、もう少し何かお持ちしましょうか……」

「もういい」とカシウスは断った。

今の彼にとっては、食事よりもセックスの方がしたかった。

使用人はカシウスを説得できず、次の食事にはウサギでも料理しようかと考えるしかなかった。

ウサギの様々な調理法が、ふと使用人の脳裏をよぎる。

もちろん、カシウスは料理人が何を...