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426話

セシリアは会社の入り口へと歩いていった。

アラリックは花や甘ったるいものには興味がなかった。

彼は車に寄りかかり、息をのむほど魅力的な姿で、退勤する人々の視線を集めていた。

いつもの魅力的なオーラだった。

セシリアはいつまでアラリックを見つめることに飽きないだろうかと考えた。

いつまで彼のせいで胸がドキドキするのだろうかと。

「やあ、ベイビー」アラリックが呼びかけた。

彼がそれほど遠くないところにいることに気づき、セシリアは立ち止まった。

セシリアは唇を噛み、公の場で「ベイビー」と呼ばれることに少し恥ずかしさを感じた。

彼女の頬が赤くなりながら、彼の方へ歩いていった。

アラ...