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365話

午後3時、ローズはセシリアのオフィスのドアをノックした。

「どうしたの?」セシリアは仕事から目を離さずに尋ねた。

ローズは言った。「総務部が今日、セキュリティを強化しているんです。仕事の後、監視システムを更新するために何人か来るという連絡がありました。貴重品は片付けておいた方がいいとのことです」

セシリアの目が細くなった。何か違和感を覚えた。

「ロックハートさん?」ローズは、セシリアの突然の沈黙に気づいて呼びかけた。

「ええ、わかったわ。もう行っていいわよ」セシリアは返事した。

「かしこまりました、部長」

そう言って、ローズは立ち去った。

セシリアはすぐに電話を取り、カシウスに...