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17話

プライベートルームのドアが開いた。

中には楽しそうに過ごす人々が大勢いた。

幸い、セシリアが想像していたような光景はなかった。

ウェイターは敬意を込めて言った。「ロックハートさま、ウィテカーさまが中におられます」

「ありがとう」セシリアは軽く頷いた。

彼女は軽く唇を引き締め、中に入った。

実際、探す必要もなかった。ソファに座り、ワイングラスを持ち、足を組んでいる男性が見えた。アラリックだ。

彼の唇には微笑み、面白がるような笑みが浮かんでいた。

この瞬間、彼も明らかに彼女を見ていた。

しかし、彼は挨拶をしなかった。

セシリアはスピーカーの音、叫び声、中の歓声に耐えられなかった...