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364話

モードはマネージャーに向き直った。「ねえ、なぜ席が一つしかないの?彼女は私と一緒に来たのよ」

「モード・アボット夫人、本当に申し訳ありませんが、今日はほぼ全員がお越しになって、席が足りなくなってしまいました。次回は二人分の招待が必要でしたら、事前にお知らせいただければ、二つの良い席をご用意いたしますので」

マネージャーの言い分は理にかなっていたので、モードは反論できなかった。彼女はため息をついた。「わかったわ、彼女の席をどこかに見つけてもらえる?」

「もちろんです、ご心配なく」

モードはようやく立ち上がり、中央の自分の席へ向かった。

しかし、ヴィヴィアンはその場に立ち尽くしたまま、非...