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チャプター 212

私のインターンシップが始まった。

タイラーが印刷機まで案内してくれた。それはキッチンのように見える場所の近く、隅っこにあった。私は横からそっと中を覗き込んでみる。シンクとウォーターサーバーが見えて、その隣には冷蔵庫。横には電子レンジ。お昼ごはんを温めたり、コーヒー用のお湯を沸かしたりするんだろうな。

「あれがキッチンだよ」私が覗き込んでいるのに気づいたタイラーが教えてくれた。私は頷いた。

「お腹が空いたら、中に軽食もあるからね」彼は優しい笑顔で言った。私が中を覗いていたから、お腹が空いていると思われたんだ。

「いえ、お腹は空いてません。ただ周りを見てただけです」私は笑顔で両手をぶんぶん振って否...