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173話

「愛してる」

彼は私がその三つの言葉を言った時、体を硬直させた。驚いた表情と信じられないという目で私を見つめた。彼は私の顔を両手で包み、自分を見るようにさせた。

「今、何て言った?」彼はかすれた声で尋ねた。その目には依然として信じられないという色が残っていた。彼の琥珀色の瞳が私を見続ける中、私は下唇を噛んだ。彼はあの言葉をもう一度聞きたがっているのだ。私はもう一度深呼吸して、再びあの三つの言葉を言う勇気を奮い立たせた。

「愛してる、アゼル」私は再び恥ずかしそうに言った。彼の瞳孔が広がり、まばたきをした。

「もう一度言って」彼は重い声で言った。その声は彼が感じている感情を私の心にも伝えて...