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142話

私たちは残りの夜をお互いを抱き合いながら過ごした。

まだ暗い空に太陽が現れていない時間に目を覚ました。アゼルはまだ眠っていて、彼の顔は私の胸に埋もれ、片手は私の腰に回されていた。彼の温かい息が私の胸に当たっていた。そんな風に眠る彼は赤ちゃんのように見えた。私は彼の額から髪をどかし、そして彼の顔を手で包んだ。彼は私の手に顔を寄せた。私の唇に笑みが浮かんだ。彼は眠っている時でも赤ちゃんのように眉をひそめていた。私は彼をとても心配させてしまった。私は愛情を込めて彼の額にキスをしてから、慎重に彼の手を私の腰から離した。彼を起こさないように気をつけた。それでも彼は少し寝返りを打ち、それで私はじっとして...