ライカン王子の子犬

96話

私は肩越しに振り返ると、パピーがアルファ・ファーガスと共に森の中へ消えていくのを見た。それから前方に意識を戻し、森の反対側の道を歩いていく。王が真横に並んでいた。

私たちの後ろには、敬意を示す距離を置いて、王の随行団がいた。ベータ・ジャックとリペリアンの護衛も含まれている。

王はいつものように頭を高く上げて歩き、自信に満ちた足取りで、その存在感は息苦しいほどだった。彼の存在はいつも周囲の生気を吸い取るような力を持っていて、時々—私は人々が私のことも同じように見るのではないかと恐れていた。

真実は、私はあの男のようになりたくなかったが、幼い頃から、私の人格は彼を中心に形作られてきた。他の兄...