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32話

「ああ、あれね」ネイトは笑った。「俺、トレーニングしてなかったんだ。スタシーって科学専攻の子といたから」

思わず小さな笑いが漏れた。スタシーのお尻にルナリスでも詰まっていない限り、ネイトはドラッグと元カノの両方を同時にこなせたんじゃないかと思う。それくらい時間はたっぷりあったはずだ。

「二人はヨリを戻したの?」

「いや」ネイトは何気なく答えた。「彼女が去年の別れについて話してて、どれだけ傷ついたかって—気づいたら、俺の上に乗ってたんだ」

「そう」と私はどうでもいいという風に呟いた。「二人がどうして別れたんだっけ?」

ネイトは腕を伸ばしあくびをした。「俺には皆に分け与えたい愛がたくさん...