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チャプター 267

ケイデンの姿が目に飛び込んできた瞬間、頭がくらくらした。ヴァリウスの言葉がまだ頭の奥で響いていた。一体誰が同時にここにいてはいけなかったというの? そして、今度は何なの?

カイランはもう謎解きは終わりだと言ってくれたばかりなのに、ヴァリウスがまた新たな謎を投げかけてきて、私の心をかき乱す。不安に胃がねじれるような感覚がして、カイランに視線を送りながら、短く息を二度吐いた。

少なくとも、彼の存在がほんの少しの間だけでも私を落ち着かせてくれた。そして、彼を見つめながら、私は決心した。

彼の言う通りだ……。

もうやめよう……。

もう謎解きも、考えすぎるのもやめる。こんな思考に支配されるのはもうごめ...