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25話

「お母さんが昔の友人からの恩恵だって言ってたの」と私は答え、彼女のことを思い出してため息をついた。いつも何があっても私を支えてくれた人。

彼女も、お父さんも。

私はいつも眼鏡を特別に大切にしていた。選択肢がなかったから。フレームは何度も取り替えたけど、レンズは一度もない。リペリアンストーンはとても希少で、もう存在しない今となっては取り替えることができないものだった。

この眼鏡は私の命と同じくらい大切なもの。これがなければ、何も制御できない。

「そのストーンはどうやって君の問題を解決してくれるの?」カイランは少し体を近づけながら尋ねた。

彼の純粋な興味に、私の唇に温かい笑みがこぼれた。...