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第241章

私は返事をしなかった。しばらく、彼も何も言わなかった。私が答える気がないと悟ると、彼は指で肘掛けをトントンと叩いた。

「さて」と彼は静かに言った。「評議会、ね。それは興味深い」

「ええ」

彼の表情が険しくなる。「それで、評議会には俺のことを何と話すつもりだ?」と彼は肩をすくめながら尋ねた。硬い表情の中に、からかうような笑みが浮かぶ。彼が緊張しているであろうことは、別に驚きではなかった。

彼は私がモナ様のこと、彼自身のこと、そして彼が私に話した夢だか幻覚だか、とにかくその全てについて、何を話すか気にしているのだ。

「大したことは何も」私は正直に答えた。「あなたを売るような真似はしないと伝えに来...