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第二十四章

村に足を踏み入れると、私の歩みは遅くなった。

心の奥底では、自分がここにいるべきではないと分かっていた。でも、ここから逃げ出して王宮まで自力で戻れるわけでもない。道案内をしてくれたのはケイデンだった。

私は注意深くあたりを見回し、その静けさを全身で受け止めた。静かだった。静かすぎると言ってもいいほどに。木々ですらほとんど音を立てない。

ケイデンの言ったことで、一つ気になることがあった。「私の民をここに『厄介払いした』と言っていたわよね」私は小声で尋ねた。「どういう意味?」

ケイデンは、私がその質問をするのを待っていたかのように、小さく微笑んで頭を後ろに傾けた。「まあ……」彼はその言葉を引き延...