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チャプター 187

ヴァイオレット

何分か経ったが、私はまだ角を曲がったところで、凍りついたように立ち尽くしていた。

身じろぎ一つしていなかった。カイデンが例の不敵な笑みを浮かべて私をまっすぐ見て、何事もなかったかのように立ち去ってから、一歩も動いていない。私の目が光っているのを見た、その直後から。

いや、もしかしたら見ていなかったのかもしれない。

もしかしたら、ただの私の思い過ごしで、優しい微笑みだったのかもしれない。

でも、もしそうじゃなかったら？

冷たい壁に額を何度も打ち付けながら、私はうめき声を漏らした。もっと強くやれば、本当に消えてしまえるかもしれない。

「馬鹿」苛立ちながら、私は...