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第173章

ヴァイオレット

エリート訓練が始まるまで、あと五分。どうやって私たちがベッドに潜り込んだのか、もはや覚えていない。それなのに、現にこうしている。何度繰り返したのかも、いつの間にか数えるのをやめてしまっていたから、もう思い出せなかった。

片手でシーツを握りしめ、もう片方の手はカイランの髪に沈んでいた。開かれた脚の間で、彼が私の内腿にその口を寄せている。

彼は、それはもう、集中しきっていた。

「ご……」必死に説明しようとしたけれど、彼が私のクリトリスに舌を這わせ、ゆっくりと円を描くように舐め上げたせいで、言葉は途切れ途切れの喘ぎ声に変わった。彼が何か言ったようだが、はっきりとは聞き取れない。その...