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第171章

カイラン

「何ニヤニヤしてんだよ?」

テーブルの向こう、俺にそんな質問をするとはいい度胸をしている相手――ネイトに、俺は眉を上げて目をやった。

大体、こいつに何の関係があるっていうんだ?

「笑ってなんかない」と俺は否定した。もちろん、自分が笑っていたのは百も承知だし、それにはちゃんとした理由があった。ネイトは俺を疑うように目を細めたが、俺が感情の無い視線を返し続けると、観念するしかなかった。

数秒後には、あいつはもうテーブルの他の連中と話し込んでいた。俺は椅子にもたれかかり、カフェテリアを見渡した。

それほど混んではいなかった。俺たちのテーブルを除いては。どうでもいいライペリアンども...